起伏に富んだこの街。
大きなお屋敷のあるエリアを抜けて。

流行の先端の舞台として
古くから開発されたこのエリアには

今でも多くの人々が集う。

この街の路地にはたくさんの店舗があって
それぞれに個性のあるファザードを見せてくれる。

人の姿を見なくなるには
ずいぶん遠くまでいく必要がありそうだ。

少しだけ陽が長くなってきたとはいえ
影がの長くなる時間は早い。

色づいてきた陽の光と
揺れる木々の影。
ぶつかる食器の音と
談笑する声。

夕方までは
まだ少し時間がある。

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高い煙突がシンボルの様に。
街のあちらからも、こちらからも見えるこの街。

海の近くでもあり。
旧街道沿いでもあり。
宿場街でもあった様だ。

車のあまり通らない、駅前。
穏やかな水面の運河を見つけた。

向こうの方で背の高い煙突から
白い煙がもくもくと出ている。

もう少し歩いて。
工場の隣を抜けると駅に出る。

駅にはちょうど
乗客も電車の姿もなくて。
ただ線路だけがそこに続いていた。

もう一度、運河に戻ってみた。

煙突が水面に写っている。
水面のゆっくりとした動きが
煙の揺れとシンクロしていた。

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紅葉の頃は
たくさんの人で賑わっていたここも。
木々の葉がすべて落ちた今では
人の姿はほとんどない。

さらにお正月のお休み期間。
そりゃひと気もないというもの。

でもそんなひと気のない場所が好きな僕としては
この上なく素敵な空間。

一本道を入れば
こちらはいつも通りのひと気のなさ。

でも人の気配がない場所は好きではない。
気配はあるのだけど。
そこに人の姿がない。そんな場所が好きなのだ。

変わってるのかなぁ。。

もう夕暮れ。
さぁ、うちに帰ろう。

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写真は面白い。

実際にそこにあるものしか写していないのだから
何も嘘はついていないし捏造もしていない。

でも、その写真をどう切り取るかによって
見える情報量が整理され、あるいは操作され
それが見る人に与える印象を大きく左右する。

僕の撮る写真にシリアスなものやメッセージなどはなく
あくまでも目に映るものを素直に撮っている。

ただ、目に映ったものが何だったのかは
時に若干のトリミングなども通して
はっきりさせることが多い。

この写真も同じことだ。
実際には隣のお店とか自転車を押してるおばさんとか
お参りついでの家族連れとかいろいろワイワイといるのだけれど
僕の目にはこのサインとちょっと間の抜けた消火栓のサインが
はっきりと印象付けられた風景だったのだ。

拙いながらもそんなことを考えながら
日々、写真を撮り歩いている。

果たして誰に伝わるんだろうか、伝わることなんてあるんだろうか。
そもそも他の誰かに伝えなければいけないことなんだろうか。

もしかしたら、写真は自分の心のメモなのかもしれない。
そんなことも考えてみたり。

写真はやっぱり面白い。

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暖かい一日。
首に巻いたマフラーも外して
おまけにコートも脱ぎたくなって。

あまりの混雑に入るのを諦めた目的地。
仕方なく周りを見渡すと目の間に現れた旧い建物。

この存在すっかり忘れてた。

階段に差し込む光が心地いい。

階段の意匠も凝っている。
差し込む光と相まって。

勢い余って隣の建物へ。
こちらはかつての図書館。

ここも入ったことがなかった。

もう階段ばっかり(笑)。

そして。
階段を堪能して少し陽の傾いた公園を歩く。

樹々が壁につくる影も。

恋人たちが石畳につくる影も。

みんな陽の短い今の季節の賜物。
冬はまだこれから。

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新年を迎えた。

初詣の後、街を歩いてみた。
いつも歩き慣れた街だけど。
ひと気の少ないこともあるのだろうか。
普段とは違う空気が流れている。

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先日の海辺の散歩。

歩きながら目に入るものをカメラに収めていく。

旧い建物の中に入ってみたり階段を少し登ってみたり。

いい街だ。
何回来ても 同じ場所を何度撮っても、飽きないなぁ。

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華やかな時間が始まる前に表通りを抜けて。

裏通りを縫いながらぶらぶらと歩く。

海岸のそばから街中に居を移した今日のもうひとつの目的地。

以前よりもかなりコンパクトになってしまったけれど
居心地の良さは変わらない。

ビールを飲みつつ。
店内に流れる静かなJAZZに耳を傾ける。

あれこれと。
日々のこと、これからのこと。
想いを巡らせているとあたりは暗くなってきている。

陽が落ちた港街は急に肌寒くなってきた。

さぁ、家路を急ごう。

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晴れの予報なのだけれど
雲が厚く風の強い1日。

クリスマスイブというのもあって
港街には人がたくさん集まってきている。

人ごみも嫌いではないのだけど
休日は人の少ない場所を
無意識のうちに探している。

それであれば、人の来ない自然の中に
さっさと行けばよさそうなものだけど。
都市部も案外好きなので。。

そして冬は街中の方が
写真のモチーフは溢れている。

この街のシンボルのひとつを視界に収めたら
もう少し歩き回ってみよう。

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少しだけ。
そんなつもりで入った本屋を出ると
すでに辺りは暗くなり始めている。

カメラを片手に。
灯りのする方へ。
蛾みたいだね^^

準備中のカフェ。
自転車に当たる店の明かりが綺麗だ。

ビストロの中は準備真っ只中。
ちょっと覗き見。

窓からの明かりが溢れて
通りを魅力的に照らしている。
夏だって同じように店から光は来ているのに
この風景はいつだって冬のものだと思ってしまう。

もう少しだけ。
道を歩いていく。

ちょっと前に話題になってたお店。
ここにあったんだね。

程よい人の入りと静けさ。
これはきっとオーナーの理想なのかな。

夕食までのちょっとした時間。
街は夜に向けて動き出している。

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長い歴史を誇るというこの市、というかお祭り。
あまりに凄い人ごみでは僕はあまり楽しむことができないようだ。
別に田舎の生まれってわけではないし街中も嫌いじゃないんだけど。

こうやって出品者目線で市を眺めている方が性にあってるのかも。

というわけで、お祭りを楽しむのもそこそこに人ごみを後にして。
いつものように裏路地を縫って進む。

何となく、あっちの方に進めばいい。
そういうのが本当は好きなんだと思う。

ここ数年、何となく行きつけになっている小さな商店街。
道路の色が年末感を駆り立てるなぁ。

さて、ゆっくりご飯でも食べて陽が傾くのを待とうかな。

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急に冬がやってきた。
冬というよりも真冬というべきか。

街で体感すると12月の気温にしては少し低く厳しい感じだけど
山の気温としては逆に少し緩く感じた。

冬になると空気が澄んでくるんだろうか。

夕方になる少しだけ前の時間。
太陽が傾きつつもまだ昼間の明るさと色を保っている時間。

そんな時間帯にも明るさの方向に目をやると
暖かな色合いがほのかに見え隠れする。

葉っぱの落ちきってしまった枝を透かして
向こう側に夕刻前のふんばってる太陽を見る。

雲の多い空に
ほんの少しだけ。
暖かな色合いが姿を見せる。

夏のそれとも違う
乾いた白い空間の中に
ほんのりと彩付く。

とても曖昧な
はっきりとした主張のない彩合い。

曖昧な。
なんていい言葉なんだろうか。
寛容と許容の度量が曖昧なもの の生命線。

固まりきった概念から外れて。
だいたいな感じでそこに存在し
その存在感は決して少なくない。

そんなはっきりした曖昧さを
自分の中に持っていたい。

白黒ハッキリばかりじゃ
息が詰まってしまう。。

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さすがは冬の気温。
そろそろ寒くなってきた。

ブラインドの向こうから溢れる
暖かな灯りが心地いい。

いくつかの路地を抜けて。

ギャラリーを横目に。

あの階段を上って。

さて、うちに帰ろう。

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あと2週間ほどでクリスマス。
いたるところに。

街がだんだんと日が暮れていく様が好きだ。
振り返るたびに空が暗くなり
目を向けるたびに街の灯りが目に眩しい。

店から溢れる光と。

通り過ぎていくクルマのテールランプ。
僕は街に暮らしているんだ。
そう実感する瞬間。

この感覚は10代の終わりから
ずっと変わることなく僕の中にある。

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急に真冬に突入した日曜日。
夕方を前に陽の陰りはまさに冬のそれ。

寒くなった空気の中、裏路地を進む。
この辺りには街のはずれにも魅力的なお店は多い。

お店の中の展示スペースを見ていたり
売られている写真集をあれこれ眺めていたら
気がつけば辺りも薄暗くなってきた。

帰るにはまだ少し早いな。
もう少しぶらぶらと。

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